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APAJの設立目的について
19世紀に写真が誕生してから約170年が経過しました。初期の写真はそれぞれの時代に生きた人々の記録を残してきました。20世紀になるとフォトジャーナリズムが一世を風靡し、写真は世界の真実を伝える役割を担います。しかし60年代以降、テレビが出現したことでその役割が大きく変わります。写真は撮影者のパーソナルな視点を伝えるアート表現の手段へとなっていきます。90年代以降、世界的にコレクターも増加して、アート写真市場は大きく成長します。そして21世紀のいま、現代美術も取り込んでアートとしての写真の可能性はさらに広がりを見せています。優れたアーティストの写真作品は人々に生きる指針を提示する存在にさえなっています。
日本は名だたるカメラ・メーカーを多く抱え、ハード面では世界をリードしています。しかし、アート写真に関わる、作家、ギャラリーの数は非常に少なく、ソフト面にあたる写真文化では欧米と比べ大きく後れをとっています。バブル崩壊後の長期経済低迷もアート写真市場停滞の原因だと思われますが、まだ多くの人にとって写真は趣味の一つでしかありません。感覚を重視して撮影すればそれがアートであるかのような誤解が蔓延しています。優れた作品とアマチュア写真が混在し、一般の人には写真の絶対的な基準が非常に分かり難い状況なのです。写真鑑賞やコレクションに興味を持つ人は増加しているものの、彼らが望む優れたアート作品がなかなか生まれてこないのです。このような状況では日本のアート写真の未来図はかなり暗いものになりそうです。アジアのアート写真の中心地が中国や韓国になり、日本人コレクターはますます海外アーティスト作品にしか興味を持たなくなるかもしれません。いま必要なのは、アート写真の基準を明確化することです。オーディエンスの見地に立って、彼らがリアリティーを感じる優れた写真作品を定期的に紹介し、同時にアマチュア写真家、コレクター予備軍への各種啓蒙活動を行うことです。以上の趣意に鑑み、非営利団体 アート・フォトグラフィー・アソシエイツ・ジャパンを設立し、アートとしての写真文化の普及及び啓蒙に関する事業を展開していきたいと考えています。
私たちの考える上記活動は営利目的ではありませんが、写真展開催、写真家への支援活動、写真文化の普及、教育、啓蒙などの各種支援活動をより円滑に行うという公益的な見地から、非営利団体の設立が必要と考えました。
具体的な活動内容
写真作品の展示スペース「インスタイル・フォトグラフィー・センター(IPC)」の提供
F&Sコーポレーショングループ所有の南麻布物件地下1階スペースに写真作品展示スペース、ワークショップ等の開催スペースを構築する。多くの人が質の高いアート写真に出合い、楽しめる場を提供する。
写真展の開催支援
美術館とギャラリーの中間規模の優れた写真展企画を広く募集する。審査の上で低コストでの写真展開催の支援を行う。
レンタルスペースの運営
上記スペース内に作家を目指す新人、中堅写真家に作品展示スペースを提供する。
写真展開催の支援、各種アドバイスを行う。
各種ワークショップ・講演会の開催
上記スペースを提供することで、写真文化の教育、啓蒙活動を支援する。
設立代表者
F&Sコーポレーショングループ代表 住本 雅昭

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